社長メッセージ06 コロナ禍や地政学リスクの高まりなど大きな環境変化によって格差・分断が拡大し、孤独や孤立が課題視されているなかで、人と人との絆や共感、持続可能な社会の大切さの認識はより深まったと感じています。生命保険事業は、ご病気やご不幸にあわれた方を、契約者全員で経済的に支えることで、一人ひとりの安心や幸せを、まさに持続可能なものにしようとする人間らしい営みであると考えています。 当社は「確かな安心を、いつまでも」という経営理念を掲げ、相互会社として長期的に安定した経営と、お客さま一人ひとりの人生に寄り添うアフターフォローのご提供をめざしており、「健康寿命の延伸」や「地方創生の推進」などの社会課題の解決に向けたさまざまな活動を長く継続していくことで、持続可能で希望に満ちた豊かな社会づくりに貢献していきたいと考えています。 このように、当社は、「歴史と伝統」のある健全な生命保険会社でありながら、「新しいことにチャレンジ」している、そういう生命保険会社だと思っています。 みなさんは、「パーパス経営」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「パーパス経営」とは、企業が自社の存在意義や価値観を社会に示し、戦略的にサステイナビリティ活動を行なっていくことです。社会にはさまざまな問題が山積しており、企業が株価を上げることや収益の最大化だけに終始していてはステークホルダーとの信頼関係は構築できません。社会の課題解決に取り組むことで会社の持続的な発展を実現していく「CSV(Creating Shared Value)」の考え方を取り入れることが大切です。 当社では、2017年から企業理念「明治安田フィロソフィー」を経営のど真ん中に据える「パーパス経営」を実践しています。−お客さまに「確かな安心を、いつまでも」お届けすること。この使命のもと、お客さま・地域社会・未来世代・働く仲間との絆を大切に、私たちは「信頼を得て選ばれ続ける、人に一番やさしい生命保険会社」をめざしていく− このような想いが込められた「明治安田フィロソフィー」は、当社(私たち)が「何者で」「何をめざし」「何を大切にしているのか」を指し示すものであり、当社の方針・規程等の最上位に位置し、私たちの日々の業務における判断・行動の基準、言わば「羅針盤」の役割を果たすものです。当社では、この「明治安田フィロソフィー」を、従業員一人ひとりが「自分ごと化」して、体現できる人財になろうと取り組んでいます。 「明治安田フィロソフィー」を「自分ごと化」するためには何が必要でしょうか。そもそも「自分ごと化」とは「対象の物事を、自分のこととして捉えること」です。しかし、従業員も私も、会社のために生まれてきたわけでも、会社のためだけに生きているわけでもありません。人生の意味や生き方・価値観はひとそれぞれです。 ただ、「使命感を持って、ひととの絆や出会いを大切に、自分らしく自分の成長を感じながら生きる」ことは、多くの人にとって幸せなことではないでしょうか。一人ひとりが持つ、「自身の価値観」と「会社の価値観」を心のなかで対話させて、化学反応を起こすことが「自分ごと化」につながるのだと考えます。 そして、「明治安田フィロソフィー」を体現することができたとき、一人ひとりが、真■に誠実に自分の幸せを追求し行動したことが、結果としてお客さま満足度の向上につながり、結果として会社のブランド価値は向上し、結果として会社は成長・発展するのだと思います。そうすればもちろん、従業員の処遇なども上がっていきます。こうした美しい循環をなんとしても創りたい。その出発点は私たち一人ひとりの心の「ありよう」だと思っています。企業理念「明治安田フィロソフィー」について
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